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Peter Dumbreck Interview: "The Flying Scot" Comes to ALMS

SPEEDtv.comに載ってた、マーシャル・プルーエット氏の、ピーターのインタビュー記事です。

こういうのの前置きってどう訳したらいいか毎回悩みますわ。
まあ一発勝負で訳してるのでカンベンして~。


ALMSに「フライング・スコット」が参戦

「フライング・スコット」というあだ名は、たとえばジャッキー・スチュワートのように、スコットランド人ドライバーには繰り返し使われてきていたが、ピーター・ダンブレックの場合は、彼らとは多少違った意味合いで使われることがたびたびである。
大多数のレースファンにとっては、ダンブレックの名を初めて聞いたのは1999年、SPEED TVのル・マン24時間の放送であっただろう。あの時の「ジャンプ」が彼の生まれ持った才能、そして彼の技術を妨げるものとにはなりえなかったのは幸いだ。その後も、なかなか空を飛ばないだろう、と考えられるGTレースでの活躍を続けている。

今まで参戦した全てのクラスで優勝を記録しているダンブレックは(注: Fポンは2位が最高位。まああれは優勝に等しい出来事だったのではないかと思わなくもないけど…)、イギリスF3、マカオF3、DTMではメルセデスオペルSuper GTでもトヨタのレクサスSC430をドライブし、世界のトップクラスの速さを誇るGTマシンをドライブするに値する経歴を誇る。Petersen/White Lightningが、ALMSのGT2クラスで速さを見せている彼らのフェラーリF430をドライブさせようと決めたことは、間違いにはならないだろう。


ダンブレックと同じくスコットランド出身の、アンドレッティ-グリーンのアキュラをドライブしているマリノ・フランキッティは、ダンブレックについて良い印象以外はないと語る。
「僕たちは、子供時代からお互いよく知ってるよ。まあ、彼は僕よりもちょっと年が上だから一緒にレースをしたことはあんまりないんだけど、彼は本当にいい友達だし、ALMSで、同郷の、知った顔を見るのはとっても嬉しいね。今週、彼と電話したときに、ロードアメリカはすごいコースだから、レースをすごい楽しみにしてたよ。ピーターは、P/WLできっといい仕事をするよ。彼は速いし、いつでもどこでもいい結果を残してきているからね、今回が例外じゃないなんて思ってないよ。まあ、彼が乗りなれてるSuper GTの500クラス、レクサスよりは遅いマシンに乗ることになるんだけど、去年のル・マンで彼はスパイカーに乗って出てるときに、フェラーリを見ているからね。どのくらいのものかって言うのはわかってるはずだよ」

今週末のエルクハートレイクのレースのデビュー前に、SPEED TVは、ダンブレックとのインタビューを行い、彼のキャリアについて、また、この週末のレースについての話を聞いた。

SPEEDtv.com: ピーター、僕は君のキャリアをずっとチェックしていたけれど、君はやっぱりYouTubeでの「メルセデスのプロトでル・マンで空を飛んだドライバー」で有名なんじゃないかなと…。あの事故は今でもよく話に出てくる出来事だけれど、君はそれ以降もレーシングドライバーとしての経験を積んでいる。まずは、君の若い頃の話を聞かせてもらえればと思うんだけれど。例えば、ジュニアフォーミュラの頃に同じレースに出ていたりしたドライバーは誰だった?

ダンブレック: 初めて一年通してレースに出ることになったのは、1994年のフォーミュラ・ヴォクソール・ジュニア。自分の前2年のチャンピオンは、ラルフ・ファーマンダリオ・フランキッティだよ。だから、自分が参戦初年度でタイトルを取れたのは、すごく嬉しかったね。あの年のライバルは、今GrandAmに出ているイアン・ジェームスだよ。彼とは、去年のル・マンで10年ぶりくらいで会って話をしたんだ。なんか、お互い全然別のキャリアを歩んでるのも、不思議な感じだよね」

SPEEDtv.com: シングルシーターから、スポーツカーへの転向については、何がきっかけかな?F3でタイトルを取ったからには、やっぱりF1が目標だっただろうけど。

ダンブレック: そりゃ、F3でタイトルと、マカオで優勝した後には、F1に乗るのが目標だったよ。でも、オファーがあったのはル・マン24時間だった。だから、メルセデスのワークスドライバーになるのも悪くないかなと、ある意味では賭けにでたわけさ。その時はフォーミュラ・ニッポンにも参戦していたし、それでF1まで行けないかなって思ってた。結局それ以降シングルシーターでレースはしてないんだけど、その代わり、DTMでのワークスドライバーになれたから、悪くはなかったと思うよ。でも2005年には、オペルで一番結果を出してたドライバーだったっていうのに契約を切られた。その後は、Super GTでドライバー交代があったチームに入って、今に至っているわけさ」

SPEEDtv.com: 君は、今までアメリカでレースをしたことはないけれど、アメリカに来たことはあった?大体のヨーロッパのドライバーは、路面のスムーズさとランオフエリアが大きく違うって言ってるけど。ああでも、マカオは路面が荒いよね…デトロイトのコースには驚かされるかとも思うけど。

ダンブレック: アメリカには何回か来たことあるよ。2004年にニューヨークに行った。あと2003年の新年は、マイアミにいた。あと、カリフォルニアの小さな街なんだけど、ラグナセカの近くの、ワトソンヴィルってところに何ヶ月かいたことあるよ。実家がマッシュルームの栽培をしてるんだけど、その勉強で行ってたんだ。まあそれは、レースを職業にしようと考える前のことだけどね。あと、ル・マン用のテストで、カリフォルニアスピードウェイでメルセデスが30時間テストをやったこともあった。テストはスムーズに行ったんだけど、今思えば、スムーズにいきすぎたかなって思うね(笑)」
(注: このあとインタビュアーは、しばらく笑いが止まらなかったそうな…)

SPEEDtv.com: ALMSには君のほかにスコットランド人は、アウディのアラン・マクニッシュと、アキュラのマリノ・フランキッティの2人がいるけど、彼らとは仲はいいの?

ダンブレック: マリノとは、ネイルワースに世界一のカレー屋の「Passage to India」ってのがあるんだけど、そこで一緒になって以来の仲だよ(笑)。アランは、自分がまだカートやってた子供の頃、憧れのドライバーの一人だったんだよね。彼は、トム・クリステンセンと同じように、スポーツカーをもっとも完璧にドライブできる人間の一人だと思うよ。あー、でも、僕がこんなことを言ったの、アランの耳に入らないといいなあ(笑)」

SPEEDtv.com: 今まで君はDTMメルセデスオペル、あとSuper GTのレクサスと、電気系の制御パーツやドライバーエイドが搭載され、エンジニアリングのレベルもとても高いマシンをドライブしてきた。今度乗ることになったALMSのGT2マシン、フェラーリは今までのマシンよりも大分遅いと思うけれど、どうやって慣れていこうと考えている?

ダンブレック: 陳腐な言い方かもしれないけど、車は車だからね。どれか1台でもドライブできるなら、他の車だってドライブできるでしょ。でも、フェラーリは乗りなれるのが大変だって聞いてる。だから、トップタイムを出せるようになるにはちょっと時間がかかると思う。ただ、早く慣れるように自分では努力をするし、もし自分がチームメイトのダーク・ミュラーと同じペースで走れるなら、すぐに優勝できると思うけど…難しい質問だね(笑)」

SPEEDtv.com: ALMSは残り5戦あるけれど、どうしてマイケル・ピーターセンから声がかかったのかな?驚いたりした?今回話が来るまで、ALMSに興味はあった?

ダンブレック: 僕がスーパーGTとALMSの残りのレースは、どこもカブってないからってことで、パシリ友達の、ダーレン・ターナーが、自分のことはさておいて、推薦してくれたんだ。彼はBTCCにも参戦しているから、全部は出られないんだよ。とりあえず僕はドアの中に一歩足を踏み入れたけど、僕の後ろには空席待ちの列ができてるわけだからね、かなりのプレッシャーだよね。だけど僕はやるよ!ALMSは今までも興味はあったんだ。今回、P/WLというチャンピオンチームでドライブする機会がもらえて、本当に感謝しているよ」

SPEEDtv.com: もうシーズンは半分以上終わってしまっているから、タイトルのチャンスは君にはないけど、余計な心配はせず、ただ全開で行くってカンジかな?

ダンブレック: それは僕が考えることじゃないんじゃないかな。とにかく勝ちに行くことだけを考えているよ。

SPEEDtv.com: 今回の君のチームメイト、ダーク・ミュラーについてはどう?彼はFIA GTでもランキング上位にいて、ミッド・オハイオでP/WLでのデビューをしたばかりだけど。

ダンブレック: 彼とは何年か前からの知り合いだよ。彼は、DTMのレースによく来ていたからね。それに、彼は僕の昔のチームメイトの、ベルント・シュナイダーと仲がいいんだ。彼はとても速いよね。「一緒に走るならこんなやつがいいな」って思えるようなドライバーだよ。

SPEEDtv.com: アメリカでレースをするのも初めて、チームも、コースも、マシンも、チームメイトも初めてづくしだけれど、そんなに問題じゃない?

ダンブレック: やるしかないでしょ!ダークと同等のタイムを出さなきゃいけないけど、そのためにセッションでけっこう走らせてもらえることになってるからね。二人で力を合わせて、いいポジションでレースができるといいなと思ってるよ」

P/WLの今度のドライバーコンビ、ダンブレックとミュラーからは、結果を大いに期待することができるだろう。彼らは二人ともヨーロッパとアジアで結果を残してきているドライバーだが、ALMSでも結果を残すことになるはずだ。今回ピーターがいいレースをすることができたならば、10月の最終戦ラグナセカの後も、マッシュルームの仕事に戻らずに済むだろう。