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2016年FIAドライバーカテゴライゼーション条件まとめ

さて今年もFIAのドライバーカテゴライゼーションの発表がやってまいりました!
2015年のドライバーカテゴリー、結構ちょこちょこ変更してたのね。
最後の更新は2015年11月3日でした。
私が見た2015年のドライバーカテゴリーって2014年11月上旬発行だったんだけど、それだとバンバー様はシルバーでした。
でも2015年11月版だとゴールドになってた。

まず、前から色々気になっていた「ドライバーカテゴライゼーションの基準」がPDFで出たのを見つけたので、2015年9月30日版を参考にして訳してみます。
あくまで私用のためのメモなのでそこのところよろしくお願いいたします。

Platinum
プロフェッショナルドライバーがプラチナドライバーになるには以下の条件のうち2つを満たす必要がある。
・F1用のスーパーライセンスを保持したことがある
ル・マン24時間のプロフェッショナルカテゴリー(LMP1/LMGTE Pro)で優勝したことがある
FIA WEC選手権のプロフェッショナルカテゴリーで優勝(注:レースではなくシリーズと思われる)したことがある
・自動車メーカーのファクトリードライバーとして(注:ワークス表記から変更されてる)、自動車メーカーから給与を支払われてレースをして結果を出していたことがある
FIA国際F3000CART/ChampCar、IRL、GP2、その他各FIAの世界選手権、FIA World Cups(注:マカオでのGTワールドカップなどのことになると思われる)、GrandAm(DPのみ)、FIAフォーミュラEのシリーズランキングでトップ5に入ったことがある
・F3の国際グレードのシリーズ(FIA F3、2011年までのイギリスF3・ユーロF3)もしくはその他の国際グレードのシングルシーターのシリーズ(F2、フォーミュラニッサン、フォーミュラルノー3.5など)のランキングでトップ3に入ったことがある(注:シリーズ?)
・V8 Supercarsで優勝(注:シリーズ?)
・ポルシェスーパーカップで優勝(注:シリーズ?)
アメリカンルマンシリーズ(P1もしくはGTカテゴリー)で優勝(注:シリーズ?)
・ゴールドの条件を3つ以上クリア(プラチナとかぶっていても可)
・上記の条件に含まれていなくても、技術・戦歴などがプラチナにふさわしいとFIAによって判断された場合

Gold
マチュアもしくはプロフェッショナルドライバーで、以下のうち1つの条件を満たす必要がある。
・プラチナドライバーの条件のうち1つを満たしている
・国際カテゴリのセカンダリクラス(A1GP、GP3、ルノーV6、スーパーリーグフォーミュラ、ユーロカップFR2.0、インディライツ)のランキング(注:シリーズ?)3位内に入ったことがある
・地域もしくは国内レベルのシングルシーターのシリーズで優勝(注:シリーズ?)をしたことがある(F3、FR2.0、フォーミュラアトランティック(2009年までのものも含む)、ユーロV8シリーズ)
・ポルシェスーパーカップDTM、BTCC、スーパーGTでシリーズ3位に入ったことがある。もしくは各国ポルシェカレラカップで優勝(注:シリーズかレースかは不明)したことがある
・その他主だったGTシリーズ(FIA GT、ブランパンGT(Pro)、FIA GT1、FIA GT3ヨーロッパ選手権、ADAC GT、イギリスGT)もしくは主だったスポーツカーシリーズ(ILMC、ELMS、ALMS)のGTカテゴリーで、同じドライバーカテゴリもしくは下のドライバーカテゴリのドライバーと組んで優勝したことがある
・主だった国際グレードのレースで優勝、表彰台、ポールポジションの経験がある
・上記の条件に含まれていなくても、技術・戦歴などがゴールドにふさわしいとFIAによって判断された場合


…ダンブレック先生がなんでプラチナなのかたまに不思議なんだけど、多分先生はこの「ゴールドで3つ」になるんだろうな…。
(元メルセデスワークス、全日本F3チャンピオン、DTMシリーズ2位、FIA GT1でクルムと優勝などが当てはまります)
しかしここまでにスーパーフォーミュラの名前が出てきません。GTは出てくるのに…(苦笑)

前はプラチナドライバーのクライテリアにoutright Le Mans winnerとあったので「それなのにどうして荒さんがプラチナじゃないの?」と去年から話題にしておりましたが、「LMP1もしくはLMGTE Proで優勝したことがある人」っていわれるとLMP900時代なのでこれから外れてしまうのかなと。
メーカーからお金もらってレースもしてたんじゃないかと思うのですが、まあニッサンにいた時は近藤さんちでNISMOじゃなかったし…。
GT1もSwiss Racing Teamだし…。
GT500時代もトムスとかセルモとかじゃダメなのか…?
2000年の全日本F3でシリーズ3位はダメなの…?
どうせならプラチナがいいよな~とは思いますが、LMP1だってゴールドあればいいわけだし、プラチナ持ってないと出られないカテゴリとかないしね…。
実用的にはプロの人がプラチナじゃないと困るっていうことは(ほぼ)ないと思う。

ちなみに荒さんはこのゴールドの条件が3つ、ってなると
・GTのレースで優勝したことがある
・主だった国際グレードのレースで優勝、表彰台、ポールポジションの経験がある
となるので確実なのは2個なのかな?と思います。
2000年全日本F3のシリーズ3位は、全日本F3が「セカンダリクラス」に入らないから(「地域もしくは国内レベルのシングルシーターのシリーズ」になっちゃう)カウントされないんですねきっと。

「F1のスーパーライセンスを持っていたことがある人」ってあるのを見ると「剥奪された井出さんはどうなるの…?」というのも気になりますね。
まあ「所持したことがある」だからプラチナなんでしょうね。
(2016年用版だとプラチナでした)
質疑応答セッションに参加してみたいもんです(笑)

えー、ついでに今ちょっと気になって考えてみたんですけど、ティーマンは2013年のFIA GT3のカテゴライゼーションではゴールドだったんですよ。
今回発表のクライテリアだと
・プラチナドライバーの条件(元メルセデスワークスドライバー)
・国内レベルのシングルシーターでシリーズ優勝(1994年ドイツフォーミュラルノー
・主だった国際グレードのレースで優勝、表彰台、ポールポジションの経験(FIA GT選手権
・上記の条件に含まれていなくても、の技術、戦歴などがゴールドにふさわしいとFIAによって判断された場合(ニュル24時間で5勝はVLNが2014年まで国内グレードなのでこれになるか?)
少なくとも3つは満たしていると思われますので、ひょっとしたらゴールドじゃなくてプラチナになっていたかもしれませんな。

さて話を戻して、クライテリアに戻ります。

Silver
マチュアドライバーで、以下のうち1つの条件を満たす必要がある。
・30歳以下で、ゴールドもしくはプラチナの条件を満たしていないもの
・地域もしくは著名な国内シリーズ、もしくは国際シリーズで優勝したことがある、もしくは著名な耐久レースで優勝したことがある
・アマチュアドライバーが参戦するシリーズ(フェラーリチャレンジ、マセラティトロフィ、ランボルギーニスーパートロフィ、ポルシェGT3カップチャレンジ)もしくは地域、国内もしくは国際レベルの、マニュファクチャラーが主催しているレースのワンメイクカテゴリで優勝(注:シリーズ?)したことがある(ただし、ブロンズドライバーのみが参加できるレースを除く)
・上記の条件に含まれていなくても、技術・戦歴などがシルバーにふさわしいとFIAによって判断された場合


Bronze
マチュアドライバー。
・初めてレースのライセンスを発給されたのが30歳以上で、シングルシーターの経験がない、もしくはほぼないドライバー
・30歳以上で、以前はシルバーにカテゴライズされていたこともあるが、目立った結果(タイトル、ポールポジション、優勝など)がないドライバー
・30歳以下で、レースのライセンスを取得してから1年経過しておらず、また経験が5戦未満のドライバー

その他全てのカテゴリーに共通する条項
・50歳を過ぎたドライバーは、50歳の誕生日を迎えた次のシーズンからはカテゴリーが1つ下がる
・55歳を過ぎたドライバーは、55歳の誕生日を迎えた次のシーズンからカテゴリーが2つ下がる
・60歳を過ぎたドライバーは全員ブロンズにカテゴライズされる
・50歳、55歳、60歳の誕生日の前3年でダウングレードされたドライバーは、またダウングレードされることはない
・30歳以上のドライバーで、1年に1戦以上レースに参戦しない状態が5年あったドライバーがレースに復帰するときは、そのドライバーの経歴のグレードから1つ下がったグレードになる。しかし1年後には見直しが行われる
・混乱を招かないためにも、ドライバーのカテゴリはシーズン中に変更になることはない(例:ル・マンで優勝、ファクトリードライバーに任命されるなど)
FIAの裁量で特例が認められる場合がある


「50歳、55歳、60歳の誕生日の前3年でダウングレードされたドライバーは、またダウングレードされることはない」ってのが意味良くわからないんですが、まあもうそのまま受け取ればいいのかな。
あんまりここは深く考えないことにしよう。
(いわゆるプロで第一線でレースをする人は今のところあまり関係がないといえば、ない)

まず現状は

LMP1: ブロンズドライバー以外は乗れる
LMP2: ドライバー2名もしくは3名のうち1人はシルバーもしくはブロンズドライバーでなければならない
GTE Pro: 規定なし
GTE Am: ドライバー2名もしくは3名のうち、ブロンズ2名もしくはブロンズ+シルバーの2名で組む必要がある(ゴールド・プラチナは1人しか乗れない)


ということで、どのカテゴリでも乗れる「速いシルバー」(=あわよくば持込してくれるジェントルマンのブロンズドライバーのコーチとかもしてくれる、年とってるとか最近レース出てなかったりした人)が人気になるわけですね…。

DSCの記事で「WECだと3人だけど(=一人プラチナでもゴールドでも突っ込む余地がある)、ELMSとかだと2人で組むときにはやっぱり速いシルバーが重要」とあって、WECよりもそっちの方で重要なんでしょうかね。
しかしこのカテゴライゼーションは結構適当である。
結構もめたりもしてると思うけど、まあこういうのがもめないわけないわよね…。