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一番良かったマシン、悪かったマシン、憧れのマシン:ピーター・ダンブレック

COVID-19が大流行していますが、まさか5月のGWの富士とかだけではなく、7月あたりまでレースの再開がなさそうなのにはびっくりしております。
武漢謎の肺炎が流行しているらしい話を最初に見た記憶があるのは年明けだったと思うのですが、その頃に私が「冬休みのうちに飛行機予約しよう!」と思っていたのは武漢行きの飛行機です(笑)
武漢経由で赤壁に行こうとしてたんだよね…。
武漢が封鎖とかいう話のすぐ後に赤壁も封鎖されていました。
行こうとしていたのは2月か3月だったので、まあ飛行機予約してもそもそも行けなかったんだろうな…って感じなんですけど、冬休みに行ってたら何も知らないわけで、かかってた可能性高そうだなーって思うとちょっと面倒ですよね~。
普通に肺炎にかかるのも嫌ですけど、年齢と勤務地と在住地と立ち寄ったところとかが全部バラされてるじゃないですか。それが嫌だ。(自分でTwitterでノーガードなのとそれとこれは別)
まあほんと、とりあえず自分はかからないようにして、息をひそめてレースの開幕を待つ日々です…。

さてそんな中、各モタスポニュースメディアではネタがないからでしょうが、各ドライバーのロックダウン中の生活なんかも紹介されていますが、Dailysportscarでは各ドライバーに一番良かったマシン、悪かったマシン、憧れのマシンなんかを聞いている企画があります。
そこでピーターも出てきました!ので、ざっくり和訳してみました。

一番良かったマシン、悪かったマシン、憧れのマシン:ピーター・ダンブレック
スーパーGTル・マン、そしてF1
(2020年4月20日

この「一番良かったマシン、悪かったマシン、憧れのマシン」を各ドライバーに紹介してもらう企画、今回のドライバーはファルケンのドライバーのピーター・ダンブレック選手。プロとして20年を超えるキャリアの中で数多くのカテゴリーでレースをしてきただけのことはある、バラエティに富んだセレクションです。

最高のマシン
大体において自分たちがドライブしてきたマシンはどれもみな素晴らしくて、通常の比較対象とするようなロードカーとは比べものにならないマシンだと思います。
自分がここで比べるのはそれまでドライブしていたDTMのマシンと、2005年のスーパーGTスープラです。このスープラは、スーパーGTでの最後のシーズンだったのでマシンも開発が進んでいた、成熟していた年です。まだトラクションコントロールもなく、シーケンシャルギアボックスでしたが、グリップが強いタイヤだったのでとてもいい組み合わせでした。
前年にドライブしていたDTMオペルのマシンも同じダンロップタイヤでしたが、そっちはワンメイクのタイヤ。日本のダンロップタイヤはグリップがとても高い。富士で初めてこのマシンをテストした時には「レースカーはこうでなくちゃ!」って思いました。
マシンはしっかり路面に食いついているので、コーナーではブレーキを力いっぱい踏んでもタイヤはロックしないんです。マシンのグリップとダウンフォースが強いから。そしてギアを叩いて下げていく。エンジンはすごい音を鳴らしているけどそれも気にしないでいい。コーナーでのグリップも強い。本当に素晴らしかった。
今はタイヤの開発もしないといけないし、時代は変わってしまったなと思いますが、あのマシンには本当にやられましたね。
DTMからスーパーGTへは、自分にとっては大きな一歩だったと思います。


(注:その富士のテストでの写真。写真下手なのはいつものことながら見逃して)

最悪のマシン
みんなの予想ではスパイカーでしょう?誰からみてもそうなんじゃないでしょうか。
スパイカーをドライブしていたころはチームメイトもみんな最高のコンディションの時代でした。マシン自体はドライブしていても楽しい車だったんですよ。表彰台も狙えてましたしね。けれど、スパイカーをドライブしていたころはスープラもドライブしていた時代なので点数が厳しくなる。あとBoPの前の時代でしたから。
表彰台に乗ったら、それは本来のマシンのペース。マシンの力そのものだったんです。けれどフェラーリやポルシェはどんどんスパイカーを置いていってしまう。BoPがないからスパイカーは遅くなる一方でだった。そしてマシンの信頼性も下がっていった。
だからあのマシンでル・マン24時間で完走するということは、自分たちにとっては大きな成果なんですよ。レースの結果としてはたいしたものではなかったけれどね。パッケージとしては素晴らしいとは言えなかったけれど、ファクトリーチームとして24時間レースを完走するという成果を残したことは重要でしたね。

憧れのマシン
幸運にも、自分は世の中のドライバーが参戦したいと思うチャンピオンシップの3/4くらいは参戦していると思うんです。日本の、今はスーパーフォーミュラと名前は変わりましたがF3000と同格だったフォーミュラニッポンもドライブしました。だからレースも、ちゃんとしたテストもしたことないマシンというとF1のマシンになるのかなと思います。
少しだけ、軽くテストっぽいことをしたことはあるんです。ジェームス・コーデン(注:カープール・カラオケの人)とジミー・カーがヴァージンF1に乗ってみるっていうTV番組の企画で、マシンのシェイクダウンをしたんですが、それが自分にとって唯一のF1のドライブですね。11月に、シルバーストーンの中のストウ・サーキットで走っただけですが、それでも「4速でもホイールスピンする!」って、びっくりしましたね。(次の動画の背景にピーターがいます)



F1のマシンでちゃんとしたテストをする機会があったらな、できれば一度レースをしてみたかったなとは思いますが、残念ながらその機会には恵まれませんでしたね。
でも、LMP1も2回乗ってますし。プチ・ル・マンではLMP2でトップを走ったこともありますし、JRMのLMP1ではル・マンを総合6位でフィニッシュしましたし、特に心残りがあるっていうわけでもないですよ。


でした。

もう時効かな?と思う話も含めてこの記事についての感想を述べますと、2005年、ピーターが初めてスープラに乗った富士のテスト。
これは実はあるところから情報を入手しまして観に行ってました。
(誰から聞いたのってすっごいうさんくさがられた。あの時ほど人のいないテストもなかなかなかったなあ。友達も一緒に観に行っててほんと助かった)
8月の3-4日でしたね。デジカメ画像のデータで確認しました(笑)

その前の菅生のGTで、舘さんを連れてニスモにまで顔を出して就職活動をしてましたが(ちなみに某誌にGT300でも…みたいな話があったそうですが、それを言うようになったのはGT500に乗った後ですよ。DTM~GT乗る前は300はやっぱり目に入ってなかった)、クラフトさんについて「あそこダンロップだから!DTMダンロップ5年乗ってましたって言ってきなよ!」ってみんなで囃し立てていましたが、まさかその後にテストが決まるとは…。
ちなみにピーターはあくまで来年への就活で来ていただけで、何も持ってきていなかったのでコートニーにスーツとシューズを借りて(コートニーのシューズは小さかったらしい。ピーター、足大きいから…)、ヘルメットは昔に舘さんにあげたやつを借りて(返してもらって???)ました。

このテストの後に、当時TRDだった故大橋さんに話を聞いてみましたら、「新しい富士も初めてなのに服部と0.1秒とか0.2秒とかしか変わらないんだよ」と話をしてもらえてうれしかったですねえ…。
あの時の大橋さんがニコニコだったので私も嬉しかったです。
(そのあとバレてたらわからないですが、大橋さんは私がピーターのファンなのは知っていたのか…?知らないと思うんだよね)
あと、あの時の35号車の空気感と言ったらヤバかったですね…。ピーターのぼっち感がすごかったですよ(苦笑)。
まあそのあともてぎでデビューして(この時はピーターがすっごい緊張してた)、それなりに能力を見せていたらすぐにアウェイ感はなくなりましたが。
(それでも無くならなかったらそれはそれでヤバいけど)

スパイカーは、観に行きたかったけど、GTで手一杯で予算がなかったんですよねえ…。一回くらい行けばよかったですよねほんと。
一番行きたかったのはリトアニアのPalangaっていうサーキットでやっている1000kmレース。1000km走るのに10時間とかかかってたと思う。これは行ってみたかった。スパイカーにスポンサーでついてたSnoras Bankがリトアニアの銀行というのでピーターも出ていたのですが(そして2008年には優勝しました)、ピーターが「リトアニアはいいぞ、どこ行ってもwifi飛んでる」って言ってたのが印象的です(笑)

F1の件は、これマルシアの人からちょっと聞いたことがある話でした。
番組とかまでは知らなかったので動画とかは見たことがなかったので、ここで観られてうれしい!(いやまあピーターが走っているところが見えたわけではないですけど)
この時はそのマルシアの人が、知ってる中で時間があってF1も乗れる人っていうのがピーターだったらしくてピーターに声をかけたという話でした。
ライセンス的にだったんですかねえ?あれ確か2012年の話なのでLMP1乗ってたから…。
今思うとそれならカルンでも…とか思ったけど、カルンはHRTとかロータスとかだったからライバル(笑)だからかな。あとはまあ単純にスケジュールの都合とか、仲良し度合いとかかもしれませんね。
前にピーターにこの話を振ったときも「グリップがすごい、4速でホイールスピン」は言ってました。私が聞いた時より詳しい話を知ることができて嬉しかったです。
ありがとうDSC!愛してる!(笑)