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ピーター・ダンブレック ファルケンのブランドアンバサダーに就任

もう記事のタイトルで終わり!な話なんですけども、2021年の2月12日、ピーターはファルケンのドライバーからは引退(あくまで「ファルケンのドライバーから」です)、ブランドアンバサダー、アドバイザーに就任ということが発表されました。
ピーターは2006年からファルケンタイヤがスポンサーしているマシンでVLN(今のNLS)、2007年からニュル24時間に出るようになり、2015年にはニュル24時間でのファルケンの初めての表彰台も獲得。ファルケンではニッサン、ポルシェ、BMWの3メーカーのマシンをドライブ。他の強豪チームのマシンを食う走りを見せていたので、特にフェアレディZをドライブしていた時には大人気だったそうです。
すいません、私の中では常に大人気なので他がどうだかあまりよくわかっておりません!(笑)




ニュルブルクリンクでは最も経験豊富なイギリス人ドライバーの一人であるピーターは、NIO EP9で電気自動車のラップレコードを記録したこともあります。



2021年は、ピーターはドライブはしませんがタイヤ開発や過去の経験を使ってファルケンのマーケティングとかコース外でのプロモーションのお仕事をすることになりました。
(が、まあ結局はコロナ禍でイギリスからドイツまでの渡航自体を取りやめていたので、2021年は表立ってはお仕事をしていなかったようですが)

ピーターはレースから離れるわけではなくて、ファルケンのGT3の車でレースをするのは区切りをつけましたが、今後もACOアプリでのル・マン24時間の解説ですとか、FIAのドライビングスタンダードアドバイザーとしてのスチュワード業務などは続けるそうです。
また、クラシックポルシェのレースでは有名なTuthill Porscheと契約をして、耐久レースにはこのチームから参加することになったとのことです。
サファリラリーに出たりする?ラリーデビュー?と思ったらそれはないらしい)

ピーターのコメントとしては、
ファルケンと自分のように、同じチームとこんなに長く契約し続けることができるということはドライバーにとってはなかなかないことでした。ヨーロッパ、そして日本のファルケンの関係者の皆さまの今までのハードワークに心から感謝しています。自分はこれからもレーシングドライバーとしての活動を続けるので、今後もどこかのサーキットで名前を見かけることもあるでしょう。その時にはよろしくお願いします」

ファルケンのモータースポーツ部門代表のシュテファニー・オルベルツさんのコメントは、
「ピーターはファルケンのブランドのプロモーションでも重要な立場にいてくれて、チーム内やチームメイト、ファルケンの経営陣からの信頼も厚い人でした。彼の経験、献身、チーム精神というものがなければ、ファルケン・モータースポーツは現在の位置に到達することはなかったでしょう。ピーターがファルケンのファミリーとして残ってくれたことによって、ファンのみなさんやチームのゲストも、ピーターがファルケンにとってどのくらい特別な存在かということを知ってくれるのではないでしょうか」

とのことでした。

ファルケンさんはこんな動画も作ってくれました。



150万回以上再生されてる!すごいなー。

ほんとにですね、ドライバーとしてはまだ走りますが、まあね、五体満足でこういう発表をして第一線から退くことができる、というのはありがたいことです。
1970年代とか80年代半ばくらいまでと比べたらドライバーの危険度というのはもう比べ物にならないくらい安全になっているというのはあると思いますけど、それでもまあピーターの同年代でも何人か競技・テスト中に亡くなったドライバーさんもいるしね。舘君とか、眞田せいちゃんとか。
ピーターはすごく仲がいいわけではないだろうけど、ティーマンみたいにもらい事故で引退せざるを得なくなった人もいるしさ。ドミニクだって今はLe Mans Cupに出てるけど、交通事故で大変だった時期もあるしさ。
そういうのを考えると、まあル・マンで空飛んだとかザンドフールトで大クラッシュしたとかもありましたけど、命とかキャリアにかかわるような事故はなかったし(いやル・マンはある意味キャリアに影響を与えていると思うが)、長くかかわっていたチーム(というかタイヤブランド)にはドライバーじゃなくても評価されてお仕事をもらえて、とてもありがたいことだと思ってます。

この件について、英Autosportですとかmotorsport.comではピーターはこんな感じで話をしています。

「2020年の9月開催のニュルブルクリンク24時間のコンディションはすごく寒くて、雨も強くて、タイヤもうまく働かせることができなくて、自分たちにとっていいレースとは言えなかった。それでちょっと、レースに対してのやる気が下がってしまったみたいな感じがした。

自分のチームメイトでは、自分の次の最年長のドライバーと15歳離れている。そして、毎週毎週レースをやっている、20代前半の若くて元気なドライバーが毎年入れ替わりでやってくる。自分は今はレース以外の時間が長くなってしまっているから、さっと乗ってすぐレースに集中することが難しくなってしまっている。

まだそういう若いドライバーと比べても自分が遅くなったとは思わない。1周のアタックラップとして考えたら負けるかもしれないけど、1スティント通して考えたら経験があるから、まだ負けないと思っている。

まだドライバーとしてのキャリアを終わりにしたつもりはない。今度どうなるかはまだわからないよ。またレースするかもしれないし、しないかもしれない」


…とか言ってますが一応Tuthillの契約がその後に発表されました。コロナのおかげでレースはどうなるか…?って感じはまだしてますけどね。
ぼんやりしていたらブログでの投稿はこんな時期になってしまいましたが、今後もピーターの姿を観に行く楽しみがないわけではないようなので(完全に観光旅行メインに振るつもり)、私もまだ追っかけとして引退はしないことになりそうです。
ていうかそうなるといいな。
だってピーターさん、ルドビックみたいに年とっても速い人すごいから自分もそうなりたいみたいなことを自分でも言っていたじゃないですか。
私もほどほどに、まあ毎年一回くらいピーターの追っかけをしに旅行に行くのはいい楽しみなので、ほんとに細く長くでいいので、走っていてもらえたらなあと思っています。