dumbreck-fan.com別館 レースなblog 新館

dumbreck-fan.com別館 レースなblogの新館です。こちらでもよろしくお願いいたします。

「侍と私」と「世界報道写真展」を見てきました。

先週日曜はシャガール展、そして金曜日は東京都写真美術館で「侍と私」と「世界報道写真展」を見てきました。
シャガール展は中で映像を見てから書いてみる。(ええまた行きますとも)

で、写真美術館。
もともとは世界報道写真展のみの予定だったんですが、侍と私も結構面白そうだったので何となくそっちも行きました。

「侍と私」の方は、昔の技法で撮られたポートレート(おもに侍)だったんですが、これが結構面白い。
なんつーのかね。
「あの人(もしくは自分)の姿を残しておければいいのに」という思いは万国共通なんだね。
だからこそペインティングにしろシルエット技法にしろ写真にしろ、ポートレートというのもは連綿と続いて行くわけだ…。
あと昔の技法の写真っていうのについて勉強したくなりました。
自分がそれを使って撮りたいとかではなくて、知識として、ね(笑)。

昔の写真ってどれもこれも「動いちゃダメ」ってのは知ってましたが、体を固定するために、首をはめておくような器具があったのにびっくりしました。
処刑でもされそうな見かけの器具でしたわ(笑)。
で、また、それをデスマスク的な使い方をしている時代(と技法)もあったりしたらしく…。
おばあさんが亡くなった後の写真はともかく、子供が指先ひとつブレずに写真に写っているのは、死んでいるからだろうという解説には、なんか泣けるものがありました。

あともう一つ印象に残っているのが、江戸末期の第2回遣欧使節団の写真。みんな甲冑を着てるんです。
この中で一枚、普通に笑顔の写真があるんです。
ちょっと和んだ。

この使節団の写真では、随行の女性(お手伝いさんとかだったのかなぁ?)の写真もあります。
綺麗な着物着てる人と、時代劇でも長屋のおかみさんみたいな着物着てる人といた。
まあ着物はさておいても(笑)、ここで女性たちの写真を撮ろうと言いだしたのは誰なんだろう?
写真館の人なのか、フランスの外交の人なのか、使節団の人なのか…。
それとも彼女達が「私たちも写りたい」とか言ったのか?
ちょっと気になったりしました。

あともう一つ侍ネタとしては、あるお侍さん(名前忘れてしまった)の2枚写真。
一枚は椅子に座った、まあ面白くもないような(ごめん)普通のポートレートなんですが、もう一枚は裃に大小さしてびしっとしてらっしゃるわけです。
この「いかにもお侍」の立ち姿がステキでした。

あと、アメリカの写真で南北戦争後に撮られた、黒人さんの写真。
やっぱりこの時代の黒人さんの写真は非常に珍しいんだそうです。
彼はどんな思いで撮影してもらったのか…。
新しい時代が来た、という気合でもあったのかなぁと思ったりもした。

で、報道写真の方。
心臓悪い人とか血が苦手な人は見ちゃいけません。ぶっちゃけグロ注意。
うーんでもそれをグロって言葉ですませたくはないんだよなぁ。
自分には直接関係はなくても、自分の生きている世界で起こってることだから…。
しかもこの展示は去年のニュースに対しての報道写真なので、記憶に新しい事件などが非常に多い。
イラクとかガザとかの写真見てるとね、電車にきゅうきゅうに詰め込まれてでも、普通に通勤して、帰ってきて…って暮らしが出来るっていいなあ、って思ったよ。
なんとか折り合いは付けられないものなんでしょうかね…。

まあ色々と正直ショッキングな写真が多かったんですが(人間って脳の40パーセントを失っても生きていられるんだな、とも思ったがね。生命力ってすごいんだね)、一番ショックだったのは中国の環境汚染のオレンジの写真。
カドミウム汚染でえーらいことになってるオレンジの写真です。
世界でも環境汚染がそんなに問題にされていなかったような時代の、日本の高度成長期ならともかく、今ですよ、今!
企業が(たとえ建前だとしても)CSRとか言いだして、うちの会社は環境や地域の住民の皆さんに配慮してますとか言ってるご時世ですよ…。
そのオレンジじたいきもちわるーい外見になってしまっているわけですが、その外見ではないところで、気分悪くなった。

で、最後にオチ?が。
スポーツ報道写真のコーナーもあったんだけど、そこにはランス・アームストロングさんがいらっしゃいました(笑)。
ドーピングで尻出してるシーンとかあったよ。
落車してケガしたのを治療してるところとか色々。9枚組だったかな。
エリザベス・クロイツさんというフォトグラファーの写真でした。

どちらも面白かったのですが、報道写真の方は大きいパネルで見るのもいいですが、雑誌で記事を読みながら、気になることは自分で調べながら観るのもいいなぁと思って、あとでDAYS JAPAN買うかもしれません。
ちょっと買わずに帰ってきちゃったのを後悔。
ちょっと定期購読とかにもひかれるものがありますが、ま、とりあえずは保留です。

写真美術館は、前に行ったのはいつだったろう。
えーっとロックスターの写真展みたいなのでしたので…って、2003年でした(汗)。
我ながらびっくり…。あれからもうそんなにたっちゃったんだ…。
…年は考えたくない(苦笑)。